リゾートバイト体験談 PR

仲居のリゾートバイトはきつい!経験した人間関係の悪さ、仕事の忙しさを紹介

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仲居のリゾートバイトを経験してみたいけどきつい?
仲居のドラマは人間関係ドロドロだったけど…

正直、仲居のリゾートバイトは人間関係が悪く、体力的にもきついです。

私は3カ月間、仲居として働いた身としての率直な意見としては「もう仲居の仕事はやらない」という感想です。

なんとか期間を満了し、良い意味でも悪い意味で立派な仲居さんになってしまいました。

おかげで、「今では世渡り上手な大人」です。

仲居という仕事はおすすめはしませんが、「こんな世界もあるのか…」なんて感じさせてくれた貴重な体験です。

私が体験した内容は、どこにでもよくある「仲居あるある」なので、参考になれば幸いです。

仲居の1日のスケジュール


※海外からの観光客が多く、裕福な層が多い

基本的なスケジュールは以下の通りです。

5:30 出勤
5:30-7:30 朝食準備
7:30-8:00 休憩
8:00-10:00 お客様の朝食開始
10:00-11:00 朝食片付け、見送り

午前に4時間30分働き、そこから昼の中抜け休憩があります。

中抜け休憩では賄い食べ、寮に戻ります。

13:00-13:30 出勤、着物着用
13:30-14:00 仲居ミーティング
14:00-17:30 担当部屋の確認、お客様のお出迎え、客室への案内、夕食準備
17:30-18:00 休憩
18:00-21:00 お客様の夕食開始
21:00-22:00 片付け

午後は、午後1時から午後10時まで8時間30分働きます。

1日に13時間働くことになるので、体力的にかなりきつかったです。

このきつい仕事をこなせた理由は「お金」です。

長時間労働と残業代で、普通の職場の2倍は稼いでいました。

時給×稼働時間 稼げた額
8時間×1,400円 11.200円
5時間×2,100円(残業) 10,500円

合計が21,700円+チップがもらえたので、大体1日当たり23,000円になりました。

仲居の仕事内容をきつかったエピソードを交えて紹介

仲居の仕事は旅館により、仕事内容に多少の差はあるかもしれませんが、基本的には、お客様のお出迎えと客室への案内、食事の準備、お見送りです。

お客様へのおもてなしが基本となり、旅館で最高の思い出を作っていただける様、丁寧な接客が求められます。

5:30 出勤

仲居の朝はとても早いです。朝の5:30に出勤し朝食の準備をします。朝は上下が分かれている簡単な着物での勤務です。また、コミュニケーションを円滑に行う為、1人1つインカムが配られます。ミスをして怒られた場合はインカムを通して全員に聞こえてしまいます。

5:30-7:30 朝食準備

私が勤めていた旅館では、お客様が泊まっている部屋によって朝食の種類が異なりました。

特別室のお客様のみ部屋での朝食で、その他は基本的にバイキングでした。

短期派遣バイトの仲居は基本的に一般客室の担当だったので朝はバイキングの準備をしていました。約7~8人の仲居でバイキングの準備をします。

バイキングの準備は、グラス、コースター、箸を並べることから始まります。

その際の配置、数などを間違えたりすると、お姉さま(私のいた旅館では先輩仲居をお姉さまと呼んでいました)からの鋭いご指摘を受けます。

食器の配置が完了したら、会場に料理を運んでいきます。料理を運び終わった時点で朝食の準備は完了です。

7:30-8:00 休憩

この朝休憩は、私が1日の中で最も好きな時間でした。

理由はバイキングでお客様に出されるものと同じ料理が食べられるからです。

準備が早く終われば終わるほど朝食を長く取る事ができる為、それをモチベーションに働いていました。

8:00-10:00 お客様の朝食開始

8時から朝食が開始されます。前日のお出迎えの際に、お客様に次の日の朝食時間を予め聞いておくので、比較的スムーズにお客様を会場へご案内する事が出来ます。

仲居はお客様をテーブルへご案内し、バイキングの説明をします。お客様が朝食をとっている間は会場を歩き回りながら空いたお皿を下げる事に専念します。

次から次へとお客様がやってくる為、素早く食器を片付ける必要があります。何もせずに突っ立っているとインカムでお姉さまからお叱りを受けます。

また、お客様のために写真を撮ってあげるのも大事な仕事の一つです。どんなに忙しくてもお客様第一は徹底していました。

10:00-11:00 朝食片付け、見送り

最後のお客様が朝食を終えると、片付けに入ります。

まずは全ての食器を下げテーブルを拭きます。その後バイキング会場の掃き掃除をします。

掃き掃除は1番時間がかかる為、派遣などの新人が率先してやります。

会場の片付けと並行して、3~4人ほどは、お客様のお見送りへ行きます。

実際の話、仕事内容としてはお見送りの方が断然楽でしたが、誰がお見送りに行くかはフロントスタッフが決めていました。

私はフロントスタッフに可愛がってもらっていた為、お見送りをさせてもらえる事が多かったです。

会場の掃き掃除とお客様のお見送りを終えると、朝の仕事は終了です。

その後、一旦帰宅します。

13:00-13:30 出勤、着物着用

昼の出勤は着物を着ることから始まります。

リゾートバイトで来た仲居は研修の際に着物の着方を習います。ただ、教えて貰ったからと言って簡単に着られるわけではありません。

最初の方は皆かなり苦戦します。

また、私のいた旅館では作り帯を使わずに、お太鼓と呼ばれる帯の形を自分で作る必要があり、綺麗に帯を結べる様になるまで更に時間がかかりました。

早い人は15分ほどで素早く着物を着る事が出来ますが、慣れていない人は30分近くかかってしまいます。

時間ギリギリに出勤した日などは焦って着物がうまく着られず、仕事中に着物がはだけてしまうなんて事も良くありました。


※お太鼓帯、これを毎日作ります

13:30-14:00 仲居ミーティング

13:30から仲居全員が集まり、ミーティングが行われます。

ミーティングの際に、その日の自分の担当のお客様を知っておく必要がある為、スケジュールの書かれた紙を事務室で貰ってから参加します。

ミーティングではその日の予定を一通り確認した後、前日の良かった点や改善点などを話します。この改善点ですが、もし何か問題を起こすと全員の前で注意を受けます。

一度お客様から「朝食バイキングの際、落とした箸の交換を頼んだらタオルで拭かれて終わりだった」と言うクレームが入り、ミーティング中に犯人探しが始まったことがあります。

結局ミーティング中に犯人は見つからず、後日、犯人は朝だけヘルプで入っていたベテラン仲居だったと言う噂を耳にしました。

もし自分が責められる立場だったら、と考えるだけでゾッとします。

14:00-17:30 担当部屋の確認、お客様のお出迎え、客室への案内、夕食準備

ミーティングを終えた後は担当部屋の確認をします。ゴミは落ちていないか、お茶やお菓子はきちんと用意されているか、など細かくチェックします。

その後、階ごとに夕食の準備へ取り掛かります。私のいた旅館は4階建てで、2~4階は各階ごとに3名の仲居が1人2~3部屋ずつ担当していました。

また、大人数で宿泊のお客様は部屋食ではなく一階の大部屋での夕食だったので、5~6人程の仲居が担当し一緒に準備をしていました。

大部屋での食事の準備は予め食事を並べておく事ができる為、部屋食担当の仲居に比べ時間に余裕があります。

その為、新人はまず大部屋から任される事が多かったです。

一方、部屋食の担当の場合は3つの部屋を掛け持ちした上で、配膳から片付けまでを部屋内でスムーズに行う必要がある為、1人1台カートを使い、夕食の準備を行います。

夕食の準備と並行して担当のお客様のお出迎えもします。お出迎えの際にする事は基本的に、鍵のお渡し、館内の案内、夕食時間の確認です。

私がいた旅館は外国人のお客様が多かった為、英語は必須でした。緊急時の避難経路の説明や、アレルギーの有無なども、ここでしっかりと確認する必要があります。

↑大部屋での食事は予め用意しておく事が出来ます。

↑カートの上に隙間なく並べる事により出来るだけたくさんの料理を一気に持っていく事が出来ます。

17:30-18:00 仲居の夕食タイム

一通りの夕食準備が終わると、仲居の夕食タイムとなります。

ここではお弁当が支給されるのですが、厳しいお姉さま方と囲む食事は美味しいとは言えません。

18:00-21:00 お客様の夕食タイム

6時からお客様の夕食が始まります。

客室案内の際にそれぞれのお客さまが希望した時間帯でのお食事スタートとなります。ここからは本当に時間との勝負です。

先ほども述べた通り、部屋食の場合は基本的に1人3部屋担当するのですが、一部屋あたりの人数が多い場合は時間がかかりお料理が冷めてしまうこともあります。

その為、時間配分が上手く出来ないと、お客様からのクレームを受けます。また、パントリーがとてつもなく狭い為、モタモタして通り道を塞いでしまうなんて事があればお姉さまから本気で怒鳴られます。

21:00-22:00 片づけ

全ての担当のお客様のお食事が終わり、最後にお茶とデザートをお出ししたら、片付けに入ります。

階ごとに解散なのですが、片付けに時間がかかると他の仲居に迷惑がかかってしまいます。特に怖いお姉さんと同じ階となった日などはプレッシャーが凄まじいです。

また、自分の仕事が早く終わったとしても同じ階の仲居がまだ仕事をしている場合は手伝わなければなりません。

一通り片付けが終わると、着替えをして終わりなのですが、更衣室でその日早く終わった仲居はタオルを畳むという最後のお仕事があります。これは新人の仕事で、これを率先してやらないと後に陰口を叩かれる事になります。

22:30 帰宅

次の日に備え、肌襦袢、足袋を洗濯してから就寝です。

以上が仲居のスケジュールです。

仲居の人間関係は本当にきついと感じた体験談

仲居という仕事を通して私が1番きついと感じたのはやはり人間関係です。あまりの酷さに3日で辞めていく人もいました。よくドラマなどで見る様なキツイお局さんだってちゃんと実在します。

この記事には、印象的だった3つのエピソードをまとめました。

キツイお局さん

私のいた旅館では派遣社員を多く雇っていたのですが、その事はお局さんからするとどうも気に入らない様でした。

確かに、お局さんの気持ちも分かります。やっと仕事を覚えたと思った仲居達は3~4ヶ月したらすぐに去ってしまうのですから当然と言えば当然です。

ただ、私の教育係はその旅館で1番のお局さんでした。その方は定年が近いお婆さんで、お客様の前では、素敵な仲居さんでしたが、私の前では超意地悪オバさんでした。

初日に右も左も分からない私をほぼ無視、更に何も教えてくれることもなくお客様の前に出そうとする始末。

流石に参ってしまい、泣きそうになるのを必死に堪えていた所を他の派遣のお姉さんや、フロントスタッフの方が助けてくれた為、どうにか怒涛の初日を終わらせることが出来ました。

次の日、フロントスタッフから女将さんへ話が伝わり、お局さんは注意を受けたのですが、それは更にそのお局さんの行動に火をつける事に。

もはや挨拶も返して貰えませんでした。結局私の教育係は2日で別の人に変わりました。ただ、教育係が変わったからと言ってその人が辞めたわけではありません。

その人は私と同じ更衣室だった為、毎日顔を合わせなければならなくとても億劫でした。それでも、絶対に3ヶ月やりきってやる、という覚悟で来た私はゴマスリ作戦に出ました。

とにかくお局さんを褒めまくりました。

例えば、「わあ!まつ毛長いですね!どこのマスカラ使ってるんですか?」とか「何でそんなに英語お上手なんですか?尊敬します!!」なんて感じです。

そうするとお局さんも良い気分になり、段々と私に優しくしてくれる様になりました。その甲斐あってお局さんに気に入られた私は、最後の方には果物の差し入れを頂くなど、とても良くしていただきました。

同い年のライバル

人間関係で大変なのはお局さんだけではありません。

当時18歳で仲居を経験した私は、旅館最年少でした。

しかしその旅館には私より1週間だけ早く入った同い年の子がいたのです。

その子がまた、曲者でした。

その子は他のお姉さんへ甘え上手でたったの1週間しか入った時期が変わらなかったのですが、私が入った頃には既にお姉様方と馴染んでいました。

他のお姉様の前では可愛らしくハキハキとした良い印象を受けたのですが、2人きりになった瞬間、彼女は突然私に態度を変えてきたのです。

自らの目を疑いました。

どうやら「最年少でみんなに可愛がられる妹的存在」というポジションを奪われた様に感じたらしく、無視は当然、仕事を裏で押し付けるなど、とにかく冷たく当たってきました。

段々とエスカレートしていき仕事にも支障を及ぼす様になってしまい、流石にいけないと思った私は反撃に出ました。

私は彼女に影でいじめられているという雰囲気をうまく出すことに専念しました。優しいお姉さまが気づいて、私のことを気遣ってくれた際は絶好のチャンスでした。

今にも泣き出しそうな雰囲気を出しながらその子の悪事を少し盛って大袈裟に話しました。

すると、段々と私を擁護するお姉さまが増えていき、最終的に私がお局さんと仲良くなった事に危機感を感じ始めた彼女は、私への嫌がらせをやめました。

謎だらけの中年仲居

仲居というのは女性の世界であり、悪口を聞くのは日常茶飯事でした。

お局さんは良く他の仲居の悪口を新人に吹き込んできましたし、その他にも女将さんの悪口や、女将さんの息子さんと若女将についての噂話なども度々耳にしていました。

ともかく意地の悪い世界です。

ただ、私が思うに、初めは皆ここまで意地悪では無かったのだと思います。旅館で仲居として毎日忙しくただただ同じ日々を繰り返していくうちに、その世界の色に染まってしまうのです。

おそらくあの旅館で過ごした3ヶ月間で私も性格が悪くなったな、と感じます。

仲居の中でも特に印象に残っている方がいます。その方は恐らく40~50代だったと思うのですが、全く笑わない人でした。

初日に私が質問した際には「自分で考えろよ、そんくらい!」と突然怒鳴られたのを今でも鮮明に覚えています。

彼女は決して自分について語らず、いつもふてくされた表情をして、どこかを眺めていました。私には人付き合いを避けている様にも見えました。

きっと何年もの間この世界にいた為、自分と人との間に壁を作った方が楽だと感じたのでしょう。

ただ、その方は最初とても怖かったのですが、一緒に仕事をしていくうちに、「あぁ、この人も1人の人間なのだな」と感じることが多々ありました。

少しずつではありますが、笑いかけてくれる様にもなり、最終日にはなんと可愛いキーホルダーまで頂きました。

こんな気遣いが出来る人なのか、と驚いた反面、旅館と言うのはそれほど特殊な世界なのだと思わされました。

これから仲居を始める方への注意点

これから仲居をやってみたいと思った方への注意点があります。

以下の項目に当てはまる方は仲居を選ばない方がいいでしょう。

  1. 鬱病などの精神病を発症
  2. 朝起きるのが苦手な方
  3. 時間配分が苦手な方
  4. 体力がない人

まず、過去に鬱病などの精神病を発症した事がある方は絶対に旅館で働かないでください。病みます。

あそこまでドロドロした女の世界でやっていくにはメンタルが強くないと難しいです。嫌でもメンタルは強くなりますが相当な覚悟が必要です。

「沢山友達が出来るだろう」なんて安易な考えは捨ててください。

また、朝起きるのが苦手な方にも向いていません。寝坊したら、お姉さま方からその日1日中無視されます。

また、時間配分が苦手な方や、体力がない人にも向いていません。重い料理やトレーを運ぶ為、仲居はああ見えてしっかりと筋肉がついている人が多いです。

過酷でも、お金を沢山稼ぎたいと言う人にはおすすめですが、リゾートバイトという響きだけにつられて仲居をやって後悔した、なんて事にはならない様にお気をつけください。

もちろん、私の働いていた旅館での話が全てというわけではありませんが、参考までになればと思います。