なんて、疑問に持つ人が多いです。
結論、仲居は男性でも働けます!女性と同じ仕事をします!
男性の僕が仲居をやろうと思ったきっかけ
夏休み、時間はあるけどお金は無い。
そんな思いを持っている学生は多いことでしょう。
そんな人たちが大金を得る方法の一つが、リゾートバイトです。
というわけで、僕もとある夏、旅館の仲居のリゾートバイトをすることにしました。
様々な職種がある中で、なぜ仲居を選んだのか。
それは、時給が圧倒的に良かったからです。
各リゾートバイトサイトに掲載されている色んな仕事を比べてみても、仲居の時給は基本どれも1200円〜1400円の高時給のものばかりです。
私の働いた旅館は、時給1500円+勤務日は1000円の食費支給、もちろん寮費光熱費無料という、リゾバ界隈でもかなり高待遇な条件に惹かれて、仲居に挑戦してみることを決意しました。
また、以前別のリゾートバイトの旅館で働いていたとき(この旅館には仲居さんの業務はなかった)、職場のおばちゃんがこう言いました。
「〇〇くんなら、仲居さんなんかも出来そうだよね」
それを聞くまで、仲居の仕事は女性の方しかできない、やっていないと思っていたので、男でもできるんだ〜と、結構な衝撃を受けました。
この頃から、仲居さんの仕事に興味を持っており、今回応募する時も、そのおばちゃんの一言が背中を押してくれました。
高時給の仲居のバイトは、仲居経験者優遇、もしくは経験必須なところも多いですが、前回の旅館での接客経験、居酒屋での接客経験などをアピールして、なんとか採用してもらうことができました。
リゾートバイト仲居の仕事内容
仲居の仕事は、大きく分けて二つあります。
- 館内&お部屋の案内
- お食事処での接客
お食事処での接客は以前に旅館でしたことがあり、仕事内容は大体同じような感じだったので、あまり苦労はしませんでした。やることは多くの飲食店と同じようなものなので、割愛します。
もう一個の、館内&部屋案内は全くの素人だったので、覚えることが多く苦労しました。
まず、フロントでチェックインを済まされたお客様のもとへ行き、挨拶をします。
そして荷物を持って、エレベーターに向かいます。向かいながら、大浴場の場所や売店の場所、それぞれの営業時間等の案内をします。
その後、部屋まで誘導して、荷物も部屋の中まで運びます。
お客様が全員お部屋に入ったら、お茶入れと部屋内の説明をします。(今回のリゾバでは、お茶入れはコロナ感染防止のため中止していました)
「現在、感染症拡大防止の観点で、お茶いれの方を控えさせていただいております。こちらにお茶のセットがございますので・・・」
「お部屋の温度はいかがでしょうか?エアコンのスイッチが・・・」
「こちらの棚の中に入っているのは、浴衣とタオルと・・・サイズは・・・」
「お客様がお食事に行かれている間に、係が布団敷きに参ります。金庫の場所が・・・」
などという風に、順に説明していきます。
他にも、浴衣のサイズの説明、内線電話の説明、Wi-Fiの案内、お客様が水着を持っていたら、プールの場所と着替え場所、営業時間の説明も行います。
また、夕食を何時にするのか、お子様がいる場合は別途お子様用浴衣を持ってくる必要があるのでお子様の身長など、聞いておく必要があります。
何が言いたいかというと、とにかく最初に抱いた印象は、「覚えること多っ!!」ということです。
マニュアル通り案内していても、途中でお客様にバンバン質問を投げかけられる事もあります。
それに対しても、臨機応変に対応していく必要があるため、館内のこと、周辺地域のことなど幅広く知っておく必要もあるため大変です。
最初は、先輩の仲居にずっと付いていって仕事を覚えていきます。
初めは「これが自分にもできるようになるのかな」と不安でしたが、何回も説明を聞いていると意外と覚えるものです。
そのうち、見きわめのような機会で、先輩に僕の案内を見てもらって、合格をもらった時は結構嬉しかったです。
そして、その次の日からは自分の担当の部屋を持つようになって、一人で部屋案内をするようになりました。
一人で案内するようになると、自分の振る舞いでお客様の満足度、旅館の印象や評価が大きく左右されるんだなと強く実感するようになり、大変ながらもやりがいと楽しさを得られるようになりました。
リゾートバイト仲居の1日のスケジュール
私が働いていた旅館での1日のスケジュールはこんな感じです。
【朝出勤】
6:00~7:00 朝食バイキング会場の準備
朝食は大きな会場でのバイキング形式だったので、食器の補充、料理を並べる、ドリンク類の準備などを行います。
7:00~9:00 会場での案内、料理や飲料の補充、下膳
9:00~10:00 片付け
バイキングの料理を下げる前に、約15分の休憩をとり、各自好きな料理をお皿にとって賄いとして食べます。朝から働いてお腹が空いているので、個人的には至福の時間です。
(とある日の朝食。好きな料理を好きなだけ取れます。取りすぎ注意)
【昼出勤】
仕事に入りたての時は、仕事に慣れるため、この昼出勤のみでした。
慣れてきて仕事を覚えると、前述した朝出勤もできるようになります。
14:25 出勤、ミーティング
お客様のアレルギー、特別な対応、その他その日に注意すべき点などがあればそれを確認し、共有します。
14:30~15:00 担当するお客様の部屋点検
アメニティ、浴衣、タオル等の数量があっているか、部屋の温度は適切か、汚れやゴミが無いかなどを、予め点検します。
点検表の各項目にチェックを入れ、オッケーなら部屋案内可能となります。(部屋の準備自体は裏方スタッフさんがやります)
15:00~17:00 お食事処での食器類の準備をしつつ、荷物運び&館内とお部屋の案内
会場でお箸、おしぼりを並べたり、醤油ちょこ、小鍋を置くための窯や固形燃料、グラスなどを用意しておきます。
順次お客様がチェックインされたら、都度都度フロントから業務用の携帯電話に「〇〇号室の案内お願いします」という風に連絡が入り、案内に向かいます。
自分の担当以外の部屋案内に、応援という形で行かされる時もあります。
この時間の中で最低30分は休憩を取るようにします。
17:00~18:00 お料理の準備
お醤油をおちょこに入れたり、食前酒を並べたり、先に置いておく小鉢、小鍋、お刺身などを並べていきます。
18:00~20:30 料理出し、下膳など
20:30~21:30 会場片付け、掃除などして退勤
私がいた旅館では、朝はバイキングで賄いを食べることができましたが、夜は賄いは出ませんでした。(その代わり食費補助が支給されます)
終わると帰宅ですが、リゾートバイトなので、僕も住み込みで働いていました。
寮は旅館から徒歩1分と近いところにあり、出勤時間ギリギリでも間に合う距離だったので良かったですが、建物自体はとても古いもので、抵抗のある人もいるかもしれません。
(畳6畳にエアコン、テレビ付き、ベットは無く敷布団)
(キッチン有り、しかしガスは使えないという・・・
洗濯機は外にあり、シャワー室は供用でした。)
個人的にはエアコンが付いてて寝れれさえすれば良く、寮費は光熱費込みで無料だったので満足なのですが。
寮はいくつかあるみたいで、旅館からの距離も新旧もバラバラかつこちらからは選べないので、完全にガチャだと言えます。(希望を言っておけば多少は考慮されるかもしれません)
男性と女性との仲居の違いは?
仕事内容は全く変わりません。
よく男性は力があるから荷物持ちに有利だとか、力仕事を優先的に任されるという記述も見ますが、結局荷物が多くても台車を使って運びますし、手で持って運ぶのも部屋のドアの外から部屋の中までの数歩だけなので、力が無かったとしてもそんなに負担でもありません。
しいてあげるなら、お客様の反応は多少変わるかもです。
可愛い若い仲居さんを期待してきたおじさんには、若干がっかりされるかもしれません(笑)
逆に、旅館に5回も来たことがあるような常連のおばさまには、「あらぁ、今回は若いイケメンなお兄さんが担当してくださるのね♡」と、喜んでもらえました。
では、仕事内容以外に違いはあるのでしょうか。
ひとつ挙げるとすれば、出勤前の準備にかかる時間が違います。
女性の場合、服装は二部式着物あるいは本式着物で、特に本式着物の着付けはある程度時間がかかるはずです。
さらに、長い髪をまとめてきれいに整える必要もあるので、それをを足すとさらに出勤前の準備の時間が必要なんじゃないかなと思います。(慣れてないと余計に)
対して男性が着るのは、作務衣(さむえ)と呼ばれる作業着です。
これ、一瞬で着れます。
髪も、私の場合は寝癖があってもサッと水で濡らし、フワッとドライヤーで乾かし、ビシッっとワックスで整えるまで10分たらずで出来ます。
そういう面から考えても、ゆとりを持って仕事に臨めるので、仲居は男性にお勧めできる仕事だと思っています。
男目線で仲居での恋愛事情
リゾートバイトは稼げるだけで無く、出会いの場としてもよく言われますよね。
しかも、仲居さんの仕事なんて女性ばっかりなので、そこに飛び込めばハーレム楽園できっとチヤホヤされるだろう!
と、思っていた時期が僕にもありました。
現実はそう甘くはありませんでした・・・。
確かに、客観的にみた環境としては最高です。
僕がいた旅館の場合、男性の仲居が自分含め5人に対し、女性の仲居は20人くらいいましたし、そのうち半分の10人くらいが20代、しかも美人率高い!という感じでした。
じゃあ何がダメだったかというと、恋愛系の噂はすぐ広まってしまい、それが陰口などに繋がって仕事に支障が出るからです。
旅館で働いている人たちは、不定休かつ働く時間帯も特殊なので、基本的に外部の人よりも旅館の従業員同士で話す機会が多くなりがちです。
その結果、誰かが2人きりでご飯に行ったとか、あの男性は派遣が来るたびにアピールしてるだとか、すぐに狭い世界の中で噂されてしまい、「あの人はたらしだ」とか、「あの人とは働きたく無い」というようなマイナスな印象が広まってしまいます。
そうなると、結構職場に居づらいですし、本人も周りも気持ちよく仕事ができません。
実際にそういう雰囲気を目の当たりにして、「ああ、この環境では恋愛できないな・・・」と感じたのが正直な感想です。
また、お客様の前ではおしとやかでも、裏では男勝りのメンタル強者な女性が多いと感じています。
旅館に来るお客様も本当に色んな人がいますし、そんなお客様に日々対応するのはなかなかストレスもかかることですが、ある程度長く続けている女性の仲居はメンタルも鍛えられています。
なので、実際の雰囲気としては、ハーレムで男がチヤホヤされるというよりは、体育会系の部活女子に混じっていくって感じでした。
こっちが頼りたくなるような、男らしい女の子が多かったですね。
気持ちよく働こうと思うなら、下心は持たず、部活だと思ってみんなと仲良く仕事に打ち込むことをお勧めします。
僕の場合は、それで十分毎日楽しく仕事することができました。プライベートでも複数人でご飯に行ったり、仲良くさせてもらいました。
まあ噂されるのも嫌われるのも怖く無いって人や、それでもモテる自信があるっていう人はどんどん恋愛しちゃってください(笑)
マイナスな事を書いてしまいましたが、あくまで僕がいた旅館での話なので、ご参考までに。
仲居のリゾートバイトで稼げた額
では、実際に僕が働いて稼いだ給料を公開します。
7月は、202.822円稼ぐ事ができました。
7/9〜で、初めは昼出勤のみでしたので、
時給1500円×6時間+食費半日支給500円=9500円。それを11日で95.000円
7月後半、仕事に慣れると朝出勤もするようになり、
時給1500円×10時間+食費1日支給1000円=16000円。それを5日間で=80.000円
そこに、残業手当が付き、合計20万円という結果です。
また、8月はまだ給与明細は出ていませんが、8/21までの勤務で、
時給1500円×平均10時間+食費1日支給1000円×15日出勤=24万円
になる見込みです。
僕は月途中から勤務&次月の途中までという契約でしたが、1ヶ月丸々入ったとしたら、1日勤務で20日出勤と仮定して、月収約32万円(!)になる計算です!
尚且つ寮費・光熱費無料、朝飯は賄い付きなので、かなりお金を貯めることができます!